洋上風力「有望区域」プロジェクト一覧 — 次期公募候補エリアと選定見通し

Promising zones 1

作成日:2025年11月8日|更新日:2026年6月26日

PROJECT EXECUTION

日本の洋上風力パイプラインは「準備区域」→「有望区域」→「促進区域」の三層構造で整理されています。「有望区域」は初期審査(スクリーニング)を通過し、公募入札(促進区域指定)に向けた審査待ちの状態にある第二段階です。2026年6月時点で9海域が有望区域に選定されており、容量はエリアごとに300MWから1,140MWに及びます。現時点での有望区域プロジェクトはすべて着床式を前提としています。

👉 日本の洋上風力・促進区域プロジェクト一覧 ― 制度だけでは見えない事業成立の構造を読み解く

Policy Design Execution Reality Bankability Test
Key Takeaways
1. 有望区域指定はパイプラインのシグナルであり、事業確定ではない 有望区域への選定は初期的な環境・制度スクリーニングの通過を意味しますが、公募入札プロセスは開始されません。促進区域への昇格には別途の環境影響評価と系統接続確認が必要であり、指定から入札まで通常3〜7年を要します。
2. 現行9エリアはすべて着床式を前提とし、地域集中が顕著 北海道に3エリア、日本海・太平洋沿岸に分散しています。促進区域と同様、風況だけでなく、港湾へのアクセス・系統接続のルート・施工船を確保できるかが、立地選択の実質的な決め手になっています。
3. 有望区域は次期入札サイクルの最も確実な先行指標 準備区域と有望区域の動向を合わせて読むことで、2030年代に促進区域がどの方向へ広がるかが見えます。投資家・サプライヤーは、近い時期の公募スケジュールではなく、2030年代の促進区域への移行時期を前提に計画すべきです。

本記事では、「再エネ海域利用法」における「有望区域」に選定されている全プロジェクトの概要を一覧で紹介しています。こちらのページから各プロジェクトの詳細記事へアクセスできます。

※情報が公開され次第、順次更新予定です

再エネ海域利用法における「促進区域」・「有望区域」・「準備区域」の全プロジェクトの概要と最新の進捗について確認したい方は、全国洋上風力プロジェクトマップをご覧ください。

有望区域プロジェクト一覧

海域容量(MW)技術方式詳細
北海道石狩市沖910–1,140MW着床式記事へ
北海道岩宇・南後志地区沖560–710MW着床式記事へ
北海道島牧沖440–560MW着床式記事へ
青森県沖日本海(北側)300MW着床式記事へ
秋田県秋田市沖370MW着床式記事へ
山形県酒田市沖500MW着床式記事へ
千葉県いすみ市沖400MW着床式記事へ
千葉県九十九里沖410MW着床式記事へ
福岡県響灘沖480MW着床式記事へ

再エネ海域利用法における「促進区域」・「有望区域」・「準備区域」の全プロジェクトの概要と最新の進捗について確認したい方は、全国洋上風力プロジェクトマップをご覧ください。

DeepWind View

有望区域はパイプラインが形成される場所を示すものであり、市場が到達した場所ではない。

日本の洋上風力パイプライン三層構造(準備区域→有望区域→促進区域)は事業の制度的成熟度を段階的に整理しますが、商業的実現可能性を保証するものではありません。有望区域の選定が意味するのは「入札に向けた前段階の審査通過」であり、促進区域指定・公募開始までには環境影響評価・系統接続確認・漁業者等との協議が別途必要です。有望区域を投資可能な案件として読み取ると、時期の深刻な見誤りにつながります。

現行9エリアの地理的分布(北海道3エリア・日本海沿岸中心)は促進区域と同じ構造的パターンを示しています。港湾インフラ・系統接続のルート・施工船を確保できるかという、実行上の前提条件が立地選択を決めていることの反映です。有望区域リストを「次の促進区域がどこに生まれるか」の先行指標として読むことが、開発者・サプライヤーが5〜10年先のインフラ整備・サプライチェーン投資を判断するための正しい読み方です。

Policy Limit

有望区域の選定は政府主導の競争入札を開始しません。促進区域と異なり、有望区域はMLIT(国土交通省)主導の公募プロセスの対象外です。促進区域への昇格には別途の申請と政府審査が必要であり、昇格数・タイムラインの保証もありません。環境影響評価は事業者が独立して実施・費用負担する必要があります。

👉 洋上風力「準備区域」プロジェクト一覧

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