北海道檜山沖洋上風力発電プロジェクトは、日本政府が進める再エネ海域利用法に基づく第4回促進区域公募(通称:ラウンド4)の候補地域と位置付けられており、2030年までに10GW、2040年までに30~45GWの洋上風力発電容量を確保するという国家目標達成に向けた重要なプロジェクトの1つとなります。
本プロジェクトの総発電容量は最大1140MWに達し、国内最大級の洋上風力発電として日本の電源構成の脱炭素化に大きく貢献するとともに、地域産業の発展や経済活性化を促進することが期待されています。
2025年7月30日付けで正式に促進区域に指定されたため、本記事執筆時では公開されているプロジェクト情報は限定的となりますが、今後は事業者選定やプロジェクトスケジュール等の詳細情報を随時更新していきますので、ぜひチェックしてください!
他の促進区域の動向もあわせて把握したい方は、全国の洋上風力プロジェクトまとめをご覧ください。
1. プロジェクト概要
| プロジェクト名 | 未定 |
| 開発事業者 | 未定 (北海道電力、電源開発、東電RP、コスモエコパワー、HOWD/CIP ほかが検討中) |
| コンソーシアム | 未定 |
| 設置場所 | 北海道檜山沖 |
| 発電方式 | 着床式洋上風力発電(予定) |
| 風車機種 | 未定 |
| 供給価格 | 未定 |
| 発電容量 | 約910~1140MW(想定:15MW × 76基) |
| 建設開始 | 未定(2027年以降〜2030年代前半と推定) |
| 運転期間 | 未定 |
2. 設置場所

2-1. 海域・地理的特徴
せたな町~上ノ国町の沖合に広がる国内最大級の促進区域(約32,159ha)。水深20~60mで風況良好。漁業との共存策として浅海域での建設制限や定置網・サケ漁への配慮条件が設定された。
2-2. 港湾インフラ・系統接続
江差港を主要な建設・運用拠点として活用予定。北電が系統接続候補地を八雲変電所等とし、道南系統との連系を検討中。大規模案件のため、送電容量の増強や蓄電併用の可能性も議論されている。
3. コンソーシアム構成員
未定
4. 事業実施体制
未定
5. プロジェクトスケジュール
5-1. 全体スケジュール
未定
5-2. EIA(環境影響評価)の進捗状況
| 都道府県 | 事業名称 | 事業者名 | 手続段階 | 事業規模 | 最終更新日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | (仮称)檜山沖における洋上風力発電事業 | 北海道電力株式会社 | 配慮書 | 風力発電所出力:最大360,000kW 風力発電機の単機出力:14,000~22,600kW 風力発電機の基数:15~25基 | 2024年11月26日 |
| 北海道 | (仮称)北海道檜山地方洋上風力発電事業 | 関西電力株式会社、RWE Renewables Japan合同会社 | 配慮書 | 発電所総出力:最大1,680,000kW程度 発電機の単機出力:14,000~24,000kW級 発電機の基数:最大120基程度 | 2025年04月28日 |
| 北海道 | (仮称)北海道檜山沖洋上風力発電事業 | 北海道洋上風力開発合同会社 | 配慮書 | 総出力:最大1,500,000kW 単機出力:10,000~24,000kW程度 基数:最大135基(単機出力10,000kWとした場合) | 2024年03月12日 |
| 北海道 | (仮称)檜山沖洋上風力発電事業 | コスモエコパワー株式会社 | 配慮書 | 総出力:最大1,000,000kW 単機出力:10,000~20,000kW程度 基数:最大100基(単機出力10,000kWの場合) | 2023年09月05日 |
| 北海道 | (仮称)檜山エリア洋上風力発電事業 | 電源開発株式会社 | 配慮書 | 最大722,000kW | 2019年11月15日 |
6. CAPEX/OPEX推定
洋上風力プロジェクトの採算性を評価するうえで、CAPEX・OPEX・LCOE・IRR といったコスト関連指標は極めて重要です。しかし、日本の促進区域における具体的なコスト情報は、公開資料が限られており、投資家や事業者にとって判断材料が不足しているのが現状です。
そこで代表地点の立地条件(離岸距離・水深・港湾距離)を基に、NEDOのコストモデルを用いてCAPEX・OPEX・LCOE・IRRを推定しました。
👉詳細記事はこちら
まとめ
北海道檜山沖洋上風力発電プロジェクトは、道南地域における再生可能エネルギーの中核として期待される大規模案件です。最大1140MWという国内最大級の発電容量を有し、地域経済への波及効果や脱炭素社会への貢献が見込まれています。
今後は事業者の選定や環境アセスメント、系統接続計画などが進む中で、地域との調和や持続可能性の確保が重要なテーマとなります。プロジェクトの進捗とともに、最新情報を随時更新してまいります。
再エネ海域利用法における「促進区域」の一覧は、洋上風力促進区域12プロジェクト一覧 ― 再エネ海域利用法の最前線でご確認いただけます。
もっと深く知りたい方へ:DeepWindの注目カテゴリーをチェック!
- 🔍市場動向・分析 – 日本の洋上風力市場の最新動向と注目トピックをわかりやすく解説
- 🏛️政策・規制 – 法制度、促進区域、入札制度など、日本の政策枠組みを詳しく解説
- 🌊プロジェクト – 日本国内の洋上風力プロジェクト事例をエリア別に紹介
- 🛠️テクノロジー&イノベーション – 日本で導入が進む最新の洋上風力技術とその開発動向を紹介
- 💡コスト分析 – 洋上風力のLCOEやコスト構造を日本の実情に基づいて詳しく解説



